障害者雇用の業務切り出し

人事担当者のための 車両台帳の切り出し|備品・施設・車両の台帳から在宅の1人へ

このページは、備品・施設・車両の台帳の「車両台帳」を在宅の1人に任せられないかを考えている人事担当者のためのページです。

頼む仕事が浮かばない時こそ、車両台帳という動きに目を向けないか

障害者雇用の枠はあるのに、応募が来ない、任せる仕事が見当たらない、在宅という働き方も検討したことがない。そんな状態のまま、枠だけが残っていないでしょうか。同じような言葉が、公的な資料にも残っています。

「障害者雇用の最大の課題は「頼む仕事がない」」
(厚生労働省の委託事業「障害者のテレワーク雇用に関する無料相談窓口」の公開ページより)

頼む仕事は、車両の状態を記録するという地味な動きの中にもあります。備品・施設・車両の台帳にある「記録する」という作業も、その1つです。

車検や点検が重なる時期、車両台帳の更新は追いついていますか

下の場面は、よくある形をまとめたたとえです。特定の会社の話ではありません。

備品・施設・車両の台帳|車検や点検が重なる時期の車両台帳を、在宅の1人が引き取る

社用車を持つ会社で備品・施設・車両の台帳を担当している人は、車検や点検の記録を車両台帳に反映して更新する作業を、購入や修繕の手配といった判断業務の合間に行っています。車検や点検が重なる時期は更新する件数が増え、判断業務に追われて車両台帳の更新が後回しになることがあります。更新が遅れると、車検の期限が近づいていることに気づくのが遅れ、慌てて手配することにもなりかねません。担当者としても購入や修繕の手配を優先したいところですが、車両台帳の更新にも一定の時間を取られています。車両台帳だけを在宅の1人に切り出すと、担当者は購入や修繕の手配に集中でき、台帳も点検の記録に合わせて整えられていきます。必要なのは台帳・管理表の更新の力で、扱う内容は車両の状態といった業務情報が中心のため機密度は低く、最初の1件として任せやすい業務です。

先ほどの場面にあるとおり、購入や修繕の手配は担当者が担っている本来の仕事です。車両台帳の更新は、その手配業務とは別の動きにあたります。同じ人が両方を担っているあいだ、台帳の更新は手配業務に押し出され続けます。

複数台分の車両台帳も、同じ構図です

備品・施設・車両の台帳|複数台分の車両台帳を、在宅の1人が引き取る

社用車を複数台持つ会社で車両台帳をまとめて更新している担当者は、車両ごとに車検や点検の時期が違う中で対応しており、車両の台数が多い分だけ更新する件数も増えていきます。購入や修繕の手配と重なると更新が後回しになり、車両によって台帳の反映がずれてしまうこともあります。ずれが残ると、車検の期限を見落とす車両が出てきて、あとから慌てて対応することもあります。車両が増えるほど、台帳を更新する作業そのものが重くなっていきます。車両台帳をまとめて在宅の1人に任せると、担当者は購入や修繕の手配に専念でき、台帳も車両をまたいで整った状態でそろいます。必要なのは台帳・管理表の更新の力で、扱う内容は車両の状態といった業務情報が中心のため機密度は低く、まず任せてみるのに向いています。

車両の台数が違っても、構図は同じです。購入や修繕の手配を担う人が台帳の更新も兼ねているあいだ、車両が増えるほど台帳を更新する作業そのものが重くなっていきます。

切り出せるのは「記録する」という1つの動きです

車両台帳という作業を分解すると、必要なのは「記録する」という動きと、台帳・管理表の更新という基本のスキルです。扱う内容は車両の状態といった業務情報が中心のため、機密度は低に分類されています。購入や修繕の手配は担当者の手元に残したまま、台帳を整えるという動きだけを在宅の1人に渡す形です。作業の説明に紙のやり取りや来社は書かれていないため、在宅でも進められます。在宅からは表計算・メールなど一般的な道具でつながる形です。

台帳・管理表の更新を教えている訓練は、すでにあります

在宅の訓練をしている就労移行支援事業所7件の公開ページを確認したところ、台帳・管理表の更新を教えるメニューは1事業所にあり、在宅で受けられると明記された事業所はありませんでした。メニュー名には、模擬就労(顧客データ管理、資料作成等の模擬業務グループワーク)、顧客データ管理(模擬業務)といった名前が並んでいます。教えているのは台帳・管理表の更新というスキルであり、車両台帳そのものを教えているわけではありません。この作業は障害者向けを含む求人サイト7件(ハローワークインターネットサービスを含む)の職種カテゴリにも出てきません。高齢・障害・求職者雇用支援機構の調査研究報告書は、職務をつくる方法の1つとして、職場にある定型反復的な作業を探し出し、切り出して再構成する「切り出し・再構成モデル」を挙げています。車両台帳は、この型に当てはまる作業です。

備品・施設・車両の台帳にはこの後に任せられる作業も並んでいます

備品・施設・車両の台帳という部署には、車両台帳のほかにも、備品台帳、施設台帳があり、いずれも機密度が低く訓練メニューにも挙がっている作業です。台帳の対象が変わっても、購入や修繕の手配は担当者の手元に残る点は変わりません。なお、「記録する」という同じ動きの作業は、部署をまたいで26あり、PC・備品台帳、ライセンス台帳、入退社情報なども同じ動きに数えられます。

次にできること

このサイトの計算表(/keisan.html)では、任せたい作業に印を付け、1回あたりの分数と回数を自社の数字で入れると、1週間の合計時間が出ます。障害者のテレワーク雇用に関する無料相談窓口という、全国の採用担当者を対象にした厚生労働省の委託事業もあります。業務の選定から定着までの相談が最大5回、オーダーメイドの形で無料で受けられ、申し込みはフォームか電話、相談は対面(訪問)かオンラインで行われています。

車両台帳のデータ

部署備品・施設・車両の台帳
動き記録する
機密度
要るスキル台帳・管理表の更新
訓練にあるか⭕スキルが訓練に有る=1/7事業所(うち在宅可と明記 0事業所)
つながった訓練メニュー台帳・管理表の更新←模擬就労(顧客データ管理、資料作成等の模擬業務グループワーク)/台帳・管理表の更新←顧客データ管理(模擬業務)
在宅の札在宅作業可能
在宅の条件
在宅からつなぐ物表計算・メールなど一般的な道具
見る範囲
求人サイトでの出現7サイトの職種カテゴリに無い(求人サイトは職種の粒で、作業の粒では分類していない)

同じ備品・施設・車両の台帳にある、ほかの作業

作業動き機密度訓練にあるか
備品台帳記録する⭕スキルが訓練に有る=1/7事業所(うち在宅可と明記 0事業所)
施設台帳記録する⭕スキルが訓練に有る=1/7事業所(うち在宅可と明記 0事業所)

備品・施設・車両の台帳の作業をすべて見る

車両台帳に印を付けて、週の合計時間を数える

公的な相談先

このサイトは一覧を並べるだけで、制度の可否は判断しません。実際に進めるときは、下の公的な窓口で確認してください。

窓口対象できること申込の形
障害者のテレワーク雇用に関する無料相談窓口(企業向け・厚生労働省の委託事業)
twp.mhlw.go.jp
全国の採用担当者業務の選定から定着までの相談。最大5回のオーダーメイド支援。無料申込フォームまたは電話。相談は対面(相談員が訪問)かオンライン
地域障害者職業センター(高齢・障害・求職者雇用支援機構)
jeed.go.jp/location/chiiki/
事業主障害者の雇用管理に関する相談・援助。大阪障害者職業センターは「サポートはすべて無料」と明記最寄りのセンターに問い合わせ
ハローワーク事業主職務内容の検討の助言。高齢・障害・求職者雇用支援機構の手引き「職務内容の選定」が相談先に挙げている窓口で相談
高齢・障害・求職者雇用支援機構の障害者職業総合センターは、職務をつくる方法を3つのモデルで整理しています(調査研究報告書No.133・2017年3月)=切り出し・再構成モデル(職場にある定型反復的な作業を探し出し、切り出して再構成する)、積み上げモデル(限定的な職務から始めて、時間をかけて幅を広げる)、特化モデル(得意な分野に専念できるようにする)。このサイトの一覧は1つめのモデルの材料です。

出典と調べた日

求人サイト7件と就労移行支援事業所7件の公開ページ(2026-09-19に確認・名前とURLはこのサイトについて)/職務をつくる3つのモデル=障害者職業総合センター調査研究報告書No.133(2026-09-21に確認)/相談先=各窓口の公開ページ(2026-09-21に確認)。

「—」や「訓練に無い」は、調べた公開ページに書かれていなかったという意味で、教えていない・その作業が無いという意味ではありません。

困りごとの原文=厚生労働省の委託事業「障害者のテレワーク雇用に関する無料相談窓口」(公開ページ)(2026-09-21に確認)。