人事担当者のための テスト結果集計の切り出し|研修・教育運営事務から在宅の1人へ
このページは、研修・教育運営事務の「テスト結果集計」を在宅の1人に任せられないかを考えている人事担当者のためのページです。
従事業務が限定的、それでも集計から広げられる
障害者雇用の枠はあるのに、応募が来ない、任せる仕事が見当たらない、在宅という働き方も検討したことがない。そんな状態のまま、枠だけが残っていないでしょうか。同じような言葉が、公的な資料にも残っています。
「現状においては、チャレンジドの従事業務が限定的であり、新規業務の開拓が重要な課題の一つであると考えている。」
(高齢・障害・求職者雇用支援機構「障害者雇用事例リファレンスサービス」の公開ページより)
任せる仕事は、遠くにある新しい業務ではなく、すでに社内の誰かが担っている作業の中から見つかる場合があります。研修・教育運営事務にある「集計する」という作業も、その1つです。
研修が重なる時期のテスト結果集計、精度は保てていますか
研修・教育運営事務|研修が重なる時期のテスト結果集計を、在宅の1人が引き取る
研修・教育運営の担当者は、研修後に実施したテストの結果を集計し、受講者ごとの成績を表にまとめる作業を、研修内容の企画業務の合間に行っています。研修が重なる時期は集計する件数が増え、企画業務に追われて集計が後回しになることがあります。集計が遅れると、合否の判断や次の研修の案内を出すタイミングも遅れてしまいます。担当者としても研修内容の企画を優先したいところですが、テスト結果の集計にも一定の時間を取られています。テスト結果集計だけを在宅の1人に切り出すと、研修・教育運営の担当者は企画業務に集中でき、集計の遅れも起きにくくなります。必要なのは表計算の基本操作で、扱う内容は受講者のテストの点数が中心のため機密度は低く、最初の1件として任せやすい業務です。
先ほどの場面にあるとおり、研修の企画業務は研修・教育運営事務の担当者が担っている本来の仕事です。テストの結果を集計して表にまとめる作業は、その企画業務とは別の動きにあたります。同じ人が両方を担っているあいだ、集計作業は企画業務に押し出され続けます。
複数拠点分の集計も、同じ構図です
研修・教育運営事務|複数拠点分のテスト結果集計を、在宅の1人が引き取る
複数拠点で実施した研修のテストを集計している研修・教育運営の担当者は、拠点ごとに届く結果をひとつの表にまとめており、拠点が多い分だけ集計する件数も増えていきます。企画業務と重なると集計が後回しになり、報告の締め切りぎりぎりに慌てて対応することもあります。集計が遅れると、拠点ごとの傾向を比べて次の研修に生かす判断のタイミングも遅れてしまいます。拠点が増えるほど、そろえて集計する作業そのものが重くなっていきます。テスト結果集計をまとめて在宅の1人に任せると、研修・教育運営の担当者は企画業務に専念でき、集計も拠点をまたいで整った状態でそろいます。必要なのは表計算の基本操作で、扱う内容は受講者のテストの点数が中心のため機密度は低く、まず任せてみるのに向いています。
拠点の数が違っても、構図は同じです。企画業務という本来の仕事を担う人が集計も兼ねているあいだ、拠点の数が多いほど集計の締め切りは厳しくなっていきます。
切り出せるのは「集計する」という1つの動きです
テスト結果集計という作業を分解すると、必要なのは表計算(Excel)の基本操作です。扱う内容は受講者のテストの点数が中心のため、機密度は低に分類されています。企画の判断は担当者の手元に残したまま、表計算・メールなど一般的な道具につないで集計するという動きだけを在宅の1人に渡す形です。
表計算の基本操作を教えている訓練は、すでにあります
在宅の訓練をしている就労移行支援事業所7件の公開ページを確認したところ、表計算(Excel)の基本操作を教えるメニューは2事業所にあり、うち1事業所は在宅で受けられると明記されていました。メニュー名には、Excel、Excelの基礎・応用といった名前が並んでいます。教えているのは表計算の基本操作であり、テスト結果集計そのものを教えているわけではありません。この作業は障害者向けを含む求人サイト7件(ハローワークインターネットサービスを含む)の職種カテゴリにも出てきません。高齢・障害・求職者雇用支援機構の調査研究報告書は、職務をつくる方法の1つとして、職場にある定型反復的な作業を探し出し、切り出して再構成する「切り出し・再構成モデル」を挙げています。テスト結果集計は、この型に当てはまる作業です。
研修・教育運営事務にはこの後に任せられる作業も並んでいます
研修・教育運営事務という部署には、テスト結果集計のほかにも、受講案内送信、教材登録、アンケート集計、接続案内など、機密度が低く訓練メニューにも挙がっている作業が並んでいます。未受講リマインドは機密度が低い一方、今回確認した7事業所の訓練メニューには載っていませんでした。対象者リストは機密度が中で、出欠管理、修了証作成、研修履歴更新とあわせて、要るスキルが会社によって違うため、今回は訓練の有無を判定していません。作業によって機密度と訓練の有無は違い、同じように切り出せるとは限りません。なお、「集計する」という同じ動きの作業は、部署をまたいで24あり、KPI管理表、アンケートの集計、勤怠データの集計なども同じ動きに数えられます。
次にできること
このサイトの計算表(/keisan.html)では、任せたい作業に印を付け、1回あたりの分数と回数を自社の数字で入れると、1週間の合計時間が出ます。障害者のテレワーク雇用に関する無料相談窓口という、全国の採用担当者を対象にした厚生労働省の委託事業もあります。業務の選定から定着までの相談が最大5回、オーダーメイドの形で無料で受けられ、申し込みはフォームか電話、相談は対面(訪問)かオンラインで行われています。
テスト結果集計のデータ
| 部署 | 研修・教育運営事務 |
|---|---|
| 動き | 集計する |
| 機密度 | 低 |
| 要るスキル | 表計算(Excel)の基本操作 |
| 訓練にあるか | ⭕スキルが訓練に有る=2/7事業所(うち在宅可と明記 1事業所) |
| つながった訓練メニュー | 表計算(Excel)の基本操作←Excel/表計算(Excel)の基本操作←Excelの基礎・応用 |
| 在宅の札 | 出社の条件なし |
| 在宅の条件 | — |
| 在宅からつなぐ物 | 表計算・メールなど一般的な道具 |
| 見る範囲 | — |
| 求人サイトでの出現 | 7サイトの職種カテゴリに無い(求人サイトは職種の粒で、作業の粒では分類していない) |
同じ研修・教育運営事務にある、ほかの作業
| 作業 | 動き | 機密度 | 訓練にあるか |
|---|---|---|---|
| 対象者リスト | 整える | 中 | ❓要るスキルがまだ決まっていない |
| 受講案内送信 | 連絡する | 低 | ⭕スキルが訓練に有る=1/7事業所(うち在宅可と明記 0事業所) |
| 出欠管理 | 整える | 低 | ❓要るスキルがまだ決まっていない |
| 教材登録 | 入力する | 低 | ⭕スキルが訓練に有る=3/7事業所(うち在宅可と明記 1事業所) |
| 未受講リマインド | 期限を管理する | 低 | ⛔要るスキルが7事業所の訓練メニューに無い |
| アンケート集計 | 集計する | 低 | ⭕スキルが訓練に有る=2/7事業所(うち在宅可と明記 1事業所) |
| 修了証作成 | 入力する | 低 | ❓要るスキルがまだ決まっていない |
| 研修履歴更新 | 整える・記録する | 低 | ❓要るスキルがまだ決まっていない |
| 接続案内 | 連絡する | 低 | ⭕スキルが訓練に有る=1/7事業所(うち在宅可と明記 0事業所) |
公的な相談先
このサイトは一覧を並べるだけで、制度の可否は判断しません。実際に進めるときは、下の公的な窓口で確認してください。
| 窓口 | 対象 | できること | 申込の形 |
|---|---|---|---|
| 障害者のテレワーク雇用に関する無料相談窓口(企業向け・厚生労働省の委託事業) twp.mhlw.go.jp |
全国の採用担当者 | 業務の選定から定着までの相談。最大5回のオーダーメイド支援。無料 | 申込フォームまたは電話。相談は対面(相談員が訪問)かオンライン |
| 地域障害者職業センター(高齢・障害・求職者雇用支援機構) jeed.go.jp/location/chiiki/ |
事業主 | 障害者の雇用管理に関する相談・援助。大阪障害者職業センターは「サポートはすべて無料」と明記 | 最寄りのセンターに問い合わせ |
| ハローワーク | 事業主 | 職務内容の検討の助言。高齢・障害・求職者雇用支援機構の手引き「職務内容の選定」が相談先に挙げている | 窓口で相談 |
出典と調べた日
求人サイト7件と就労移行支援事業所7件の公開ページ(2026-09-19に確認・名前とURLはこのサイトについて)/職務をつくる3つのモデル=障害者職業総合センター調査研究報告書No.133(2026-09-21に確認)/相談先=各窓口の公開ページ(2026-09-21に確認)。
「—」や「訓練に無い」は、調べた公開ページに書かれていなかったという意味で、教えていない・その作業が無いという意味ではありません。
困りごとの原文=高齢・障害・求職者雇用支援機構「障害者雇用事例リファレンスサービス」(公開ページ)(2026-09-21に確認)。