障害者雇用の業務切り出し

人事担当者のための ファイル名の統一の切り出し|全部署共通から在宅の1人へ

このページは、全部署共通の「ファイル名の統一」を在宅の1人に任せられないかを考えている人事担当者のためのページです。

「切り出す仕事がない」その前に、目に見えない作業を見てみないか

障害者雇用の枠はあるのに、応募が来ない、任せる仕事が見当たらない、在宅という働き方も検討したことがない。そんな状態のまま、枠だけが残っていないでしょうか。現場からは、こんな声が上がっています。

「障害のある人向けに切り出す仕事がない」
(厚生労働省の委託事業「障害者のテレワーク雇用に関する無料相談窓口」の公開ページより)

目に見える成果物とは限りません。資料や画像に名前を付ける「整える」という作業も、切り出せる仕事の1つです。

広報の資料、名前だけでは探せなくなっていませんか

下の場面は、よくある形をまとめたたとえです。特定の会社の話ではありません。

全部署共通|担当ごとにばらつくファイル名の統一を、在宅の1人が引き取る

広報の担当者は、資料や画像を保存するたびにファイル名をつけていますが、企画や取材に追われる中でつけているため、担当者によって付け方の書式が少しずつ違っています。ファイル名がそろっていないと、あとから資料を探すときに目当てのものが見つからず、探すこと自体に時間を取られてしまいます。担当者が増えるほどファイル名の付け方の癖も増え、そろえる手間そのものが積み重なっていきます。担当者としても企画の締め切りを優先せざるを得ず、ファイル名を整える作業は後回しにされがちです。ファイル名の統一だけを在宅の1人に切り出すと、広報担当者は企画や取材に集中でき、資料もあとから探しやすい状態に整っていきます。必要なのはファイルの整理と保存の基本操作で、扱う内容は資料の名称そのものが中心のため機密度は低く、最初の1件として任せやすい業務です。

先ほどの場面にあるとおり、企画や取材は広報担当者が担っている本来の仕事です。ファイルに名前を付ける作業は、その企画とは別の動きにあたります。同じ人が両方を担っているあいだ、名前を整える作業は企画に押し出され続けます。

担当者が増えるほど、ファイル名はそろわなくなります

全部署共通|複数担当が保存する社内文書のファイル名統一を、在宅の1人が引き取る

総務では複数の担当者がそれぞれの業務で作成した文書を保存していますが、担当者ごとにファイル名の付け方が違うため、同じ種類の文書でも並べたときにそろって見えません。窓口対応や手続きに追われる中でつけているため、統一のルールまで意識する余裕がないのが実情です。ファイル名がそろっていないと、別の担当者が代わりに探すときに目当ての文書へたどり着けないことがあります。担当者が変わるたびに付け方の癖も引き継がれず、ばらつきが少しずつ増えていきます。ファイル名の統一を在宅の1人に任せると、総務の担当者は窓口対応や手続きに専念でき、文書は誰が探しても見つけやすい状態に整います。必要なのはファイルの整理と保存の基本操作で、扱う内容は文書の名称が中心のため機密度は低く、切り出しの入り口として試しやすい業務です。

部署が違っても、構図は同じです。窓口対応という本来の仕事を担う人がファイル名を整える動きも兼ねているあいだ、担当者が増えるほどばらつきは積み重なっていきます。

切り出せるのは「整える」という1つの動きです

ファイル名の統一という作業を分解すると、必要なのはファイルの整理と保存という基本のスキルです。扱う内容は資料や文書の名称そのものが中心のため、機密度は低に分類されています。企画や窓口対応という本来の仕事は担当者の手元に残したまま、名前を整えるという動きだけを在宅の1人に渡す形です。

訓練メニューには載っていません。それでも切り出せる理由

在宅の訓練をしている就労移行支援事業所7件の公開ページを確認したところ、ファイルの整理と保存というスキルを教えるメニューは見当たりませんでした。載っていない、という意味であり、教えていないという意味ではありません。この作業は障害者向けを含む求人サイト7件(ハローワークインターネットサービスを含む)の職種カテゴリにも出てきません。求人サイトは職種という大きな粒で分類しているため、「ファイル名の統一」のような1つの作業の粒までは分類されていないのです。高齢・障害・求職者雇用支援機構の調査研究報告書は、職務をつくる方法の1つとして、職場にある定型反復的な作業を探し出し、切り出して再構成する「切り出し・再構成モデル」を挙げています。ファイル名の統一は、この型に当てはまる作業です。

全部署共通にはこの後に任せられる作業も並んでいます

全部署共通という括りには、ファイル名の統一のほかにも、メール・フォームの受付と分類、データ入力、二つの資料の照合、Excel一覧の更新、数値の集計、定型メールの送信、マニュアルへの転記、Webからの情報収集、定例レポートの作成など、機密度が低く訓練メニューにも挙がっている作業が並んでいます。一方で、フォルダへの保存、日程調整、期限前のリマインド、議事録・文字起こし、書類のPDF化・データ化は、今回確認した7事業所の訓練メニューには載っていませんでした(載っていない、という意味であり、教えていないという意味ではありません)。作業ごとに訓練の有無は違い、同じように切り出せるとは限りません。なお、「整える」という同じ動きの作業は、部署をまたいで62あり、FAQの更新、KPI管理表、セミナー参加者リスト、タスク一覧、データの並べ替えなども同じ動きに数えられます。

次にできること

このサイトの計算表(/keisan.html)では、任せたい作業に印を付け、1回あたりの分数と回数を自社の数字で入れると、1週間の合計時間が出ます。障害者のテレワーク雇用に関する無料相談窓口という、全国の採用担当者を対象にした厚生労働省の委託事業もあります。業務の選定から定着までの相談が最大5回、オーダーメイドの形で無料で受けられ、申し込みはフォームか電話、相談は対面(訪問)かオンラインで行われています。

ファイル名の統一のデータ

部署全部署共通
動き整える
機密度低
要るスキルファイルの整理と保存
訓練にあるか⛔要るスキルが7事業所の訓練メニューに無い
つながった訓練メニュー—
在宅の札出社の条件なし
在宅の条件—
在宅からつなぐ物表計算・メールなど一般的な道具
見る範囲—
求人サイトでの出現7サイトの職種カテゴリに無い(求人サイトは職種の粒で、作業の粒では分類していない)

同じ全部署共通にある、ほかの作業

作業動き機密度訓練にあるか
メール・フォームの受付と分類受け取る低⭕スキルが訓練に有る=3/7事業所(うち在宅可と明記 2事業所)
データ入力入力する低⭕スキルが訓練に有る=3/7事業所(うち在宅可と明記 1事業所)
二つの資料の照合照合する低⭕スキルが訓練に有る=3/7事業所(うち在宅可と明記 1事業所)
入力漏れ・誤字脱字の確認入力する・照合する低⭕スキルが訓練に有る=3/7事業所(うち在宅可と明記 1事業所)
Excel一覧の更新整える低⭕スキルが訓練に有る=2/7事業所(うち在宅可と明記 1事業所)
数値の集計集計する低⭕スキルが訓練に有る=2/7事業所(うち在宅可と明記 1事業所)
フォルダへの保存整える低⛔要るスキルが7事業所の訓練メニューに無い
定型メールの送信連絡する低⭕スキルが訓練に有る=1/7事業所(うち在宅可と明記 0事業所)
日程調整期限を管理する低⛔要るスキルが7事業所の訓練メニューに無い
期限前のリマインド期限を管理する低⛔要るスキルが7事業所の訓練メニューに無い
議事録・文字起こし記録する低⛔要るスキルが7事業所の訓練メニューに無い
書類のPDF化・データ化入力する低⛔要るスキルが7事業所の訓練メニューに無い
マニュアルへの転記入力する低⭕スキルが訓練に有る=3/7事業所(うち在宅可と明記 1事業所)
Webからの情報収集調べる低⭕スキルが訓練に有る=3/7事業所(うち在宅可と明記 1事業所)
定例レポートの作成集計する低⭕スキルが訓練に有る=3/7事業所(うち在宅可と明記 1事業所)

全部署共通の作業をすべて見る

ファイル名の統一に印を付けて、週の合計時間を数える

公的な相談先

このサイトは一覧を並べるだけで、制度の可否は判断しません。実際に進めるときは、下の公的な窓口で確認してください。

窓口対象できること申込の形
障害者のテレワーク雇用に関する無料相談窓口(企業向け・厚生労働省の委託事業)
twp.mhlw.go.jp
全国の採用担当者業務の選定から定着までの相談。最大5回のオーダーメイド支援。無料申込フォームまたは電話。相談は対面(相談員が訪問)かオンライン
地域障害者職業センター(高齢・障害・求職者雇用支援機構)
jeed.go.jp/location/chiiki/
事業主障害者の雇用管理に関する相談・援助。大阪障害者職業センターは「サポートはすべて無料」と明記最寄りのセンターに問い合わせ
ハローワーク事業主職務内容の検討の助言。高齢・障害・求職者雇用支援機構の手引き「職務内容の選定」が相談先に挙げている窓口で相談
高齢・障害・求職者雇用支援機構の障害者職業総合センターは、職務をつくる方法を3つのモデルで整理しています(調査研究報告書No.133・2017年3月)=切り出し・再構成モデル(職場にある定型反復的な作業を探し出し、切り出して再構成する)、積み上げモデル(限定的な職務から始めて、時間をかけて幅を広げる)、特化モデル(得意な分野に専念できるようにする)。このサイトの一覧は1つめのモデルの材料です。

出典と調べた日

求人サイト7件と就労移行支援事業所7件の公開ページ(2026-09-19に確認・名前とURLはこのサイトについて)/職務をつくる3つのモデル=障害者職業総合センター調査研究報告書No.133(2026-09-21に確認)/相談先=各窓口の公開ページ(2026-09-21に確認)。

「—」や「訓練に無い」は、調べた公開ページに書かれていなかったという意味で、教えていない・その作業が無いという意味ではありません。

困りごとの原文=厚生労働省の委託事業「障害者のテレワーク雇用に関する無料相談窓口」(公開ページ)(2026-09-21に確認)。