障害者雇用の業務切り出し

定型メールの送信|全部署共通から在宅に切り出す

定型メールの送信は、全部署共通にある作業です。動きとしては「連絡する」にあたり、 扱う情報の機密度はです。この作業がいまどう回っているか、 在宅の1人に切り出すと何が変わるかを、2つの場面で書きました。

この作業がいま止まっている場面

全部署共通|社内向けのお知らせメール送信を、在宅の1人が引き取る

総務の担当者は、休暇の取得方法や社内設備の変更といったお知らせを、他の手続き業務の合間に文面へまとめて社内へ送っています。手続きが立て込む時期は送信そのものが後回しになり、伝えたい情報が社員に届くタイミングが遅れてしまうことがあります。届くのが遅れると、変更を知らないまま行動してしまう社員が出てくることもあります。担当者としても手続きの判断業務を優先したいところですが、定型的な連絡文の作成にも時間を取られています。定型メールの送信だけを在宅の1人に切り出すと、総務担当者は手続きの判断業務に集中でき、お知らせが届くタイミングも安定します。必要なのはビジネスメールの定型文で、送る内容は社内向けのお知らせが中心のため機密度は低く、最初の1件として任せやすい業務です。

全部署共通|見積送付の定型メールを、在宅の1人が引き取る

営業事務の担当者は、作成した見積書を取引先にメールで送る際、案内の文面も自分で毎回書いており、見積もり作成そのものに追われる時期は送信が後回しになることがあります。送付が遅れると、取引先を待たせてしまい、他社の見積もりが先に検討されてしまう心配も出てきます。担当者は見積もりの内容そのものを優先せざるを得ず、送付にあたる案内文の作成は簡単な作業と分かっていても手が回りません。案内文の書き方も担当者によって少しずつ違い、そろっていないという声も聞かれます。定型メールの送信という作業だけを在宅の1人に任せると、営業事務の担当者は見積もりの作成に専念でき、送付の遅れも起きにくくなります。必要なのはビジネスメールの定型文で、送る内容は見積もりの案内が中心のため機密度は低く、切り出しの入り口として試しやすい業務です。

渡すときに決めておくこと

定型メールの送信が扱う情報の機密度はです。 社外の目に触れても困りにくい情報なので、在宅で最初に渡す1件として検討しやすい作業にあたります。 決めておくことは、どのファイルまで見てよいかの範囲と、終わったことをどこに書いて知らせるかの2つです。

この作業に要るスキルと、訓練で教えているか

定型メールの送信に要るスキルは1つです。

⭕スキルが訓練に有る=3/7事業所(うち在宅可と明記 1事業所)。

どの訓練メニューにつながったかを、事業所が公開している言葉のまま並べます= 「ビジネスメールの定型文←オンラインコミュニケーション(チャット対応・ビデオ会議・適切な報連相)/ビジネスメールの定型文←ビジネスマナー/ビジネスメールの定型文←身だしなみと印象」。左がこの作業に要るスキル、右が事業所のメニュー名です。 メニュー名が作業名と違っていても、要るスキルが同じなら、その事業所で練習した人に任せられる可能性があります。

在宅の求人では、この作業がどう呼ばれているか

在宅の求人サイト7件の職種カテゴリと照らすと、定型メールの送信は 「7サイトの職種カテゴリに無い(求人サイトは職種の粒で、作業の粒では分類していない)」という結果でした。 求人サイトは職種の単位で分類しているため、作業の単位ではそのままの名前が出てこないことがあります。 求人の職種名で探しても見つからない作業が、社内にはあるということです。

同じ全部署共通にある、ほかの作業

全部署共通には、このほかに15件の作業を並べました。 1件だけを切り出すより、近い作業をまとめて渡すほうが、渡す側の説明が1回で済みます。

作業動詞機密度訓練にあるか
メール・フォームの受付と分類受け取る ⭕スキルが訓練に有る=6/7事業所(うち在宅可と明記 2事業所)
データ入力入力する ⭕スキルが訓練に有る=3/7事業所(うち在宅可と明記 1事業所)
二つの資料の照合照合する ⭕スキルが訓練に有る=3/7事業所(うち在宅可と明記 1事業所)
入力漏れ・誤字脱字の確認入力する・照合する ⭕スキルが訓練に有る=3/7事業所(うち在宅可と明記 1事業所)
Excel一覧の更新整える ⭕スキルが訓練に有る=2/7事業所(うち在宅可と明記 1事業所)
数値の集計集計する ⭕スキルが訓練に有る=2/7事業所(うち在宅可と明記 1事業所)
ファイル名の統一整える ⭕スキルが訓練に有る=3/7事業所(うち在宅可と明記 2事業所)
フォルダへの保存整える ⭕スキルが訓練に有る=3/7事業所(うち在宅可と明記 2事業所)
日程調整期限を管理する ⭕スキルが訓練に有る=2/7事業所(うち在宅可と明記 2事業所)
期限前のリマインド期限を管理する ⭕スキルが訓練に有る=2/7事業所(うち在宅可と明記 2事業所)
議事録・文字起こし記録する ⛔要るスキルが7事業所の訓練メニューに無い
書類のPDF化・データ化入力する ⭕スキルが訓練に有る=3/7事業所(うち在宅可と明記 2事業所)
マニュアルへの転記入力する ⭕スキルが訓練に有る=3/7事業所(うち在宅可と明記 1事業所)
Webからの情報収集調べる ⭕スキルが訓練に有る=3/7事業所(うち在宅可と明記 2事業所)
定例レポートの作成集計する ⭕スキルが訓練に有る=3/7事業所(うち在宅可と明記 1事業所)

全部署共通の16件をすべて見る

部署は違うが、同じ動きの作業

定型メールの送信の動きは「連絡する」です。 同じ動きの作業は、部署をまたいで15件ありました。 在宅の1人にまとめて渡すとき、部署ではなく動きでそろえると、覚えることが1つで済みます。

作業部署機密度
案内メールの作成送信採用事務
内定者への定型連絡採用事務
パスワード変更案内情報システム事務
メルマガ配信設定マーケティング・広報事務
定型連絡プロジェクト・PMO補助
受講案内送信研修・教育運営事務
接続案内研修・教育運営事務
社内通知メールの送信人事・総務事務
定型の案内メール送信営業事務
問い合わせメールの一次返信顧客対応事務
チャットの一次対応顧客対応事務
対応履歴の入力顧客対応事務
対応漏れの確認顧客対応事務
出張手配の下調べ秘書・調整サポート
送付物の手配記録秘書・調整サポート

公的な相談先(無料)

このサイトは一覧を並べるだけで、制度の可否は判断しません。実際に進めるときは、下の公的な窓口で確認してください。いずれも事業主が無料で使えます。

窓口対象費用申込の形
障害者のテレワーク雇用に関する無料相談窓口(厚生労働省の委託事業)
twp.mhlw.go.jp
全国の採用担当者無料申込フォームまたは電話。相談は対面またはオンライン。最大5回のオーダーメイド支援
高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)
jeed.go.jp
事業主全般無料の資料・相談あり地域障害者職業センターに相談。事例集や「はじめての障害者雇用」の資料を公開
ハローワーク事業主全般無料窓口で求人の相談。障害のある方のための求人の区分がある
JEEDは職務をつくる方法を3つのモデルで整理しています=切り出し・再構成モデル(職場にある定型反復的な作業を探し出し、切り出して再構成する)、積み上げモデル(限定的な職務から始めて領域を広げる)、特化モデル(得意領域に特化する)。このサイトの一覧は1つめのモデルの材料です。