人事担当者のための 物件登録(不動産)の切り出し|業種固有の定型入力から在宅の1人へ
このページは、業種固有の定型入力の「物件登録(不動産)」を在宅の1人に任せられないかを考えている人事担当者のためのページです。
「あと1人」を探す前に、入力という動きを見てみないか
障害者雇用の枠はあるのに、応募が来ない、任せる仕事が見当たらない、在宅という働き方も検討したことがない。そんな状態のまま、枠だけが残っていないでしょうか。「あと1人」を探す前に、仕事の見方を変えられないか。公的な窓口には、こんな声が寄せられています。
「障害のある人向けに切り出す仕事がない」
(厚生労働省の委託事業「障害者のテレワーク雇用に関する無料相談窓口」の公開ページより)
任せる仕事は、遠くにある新しい業務ではなく、すでに社内の誰かが担っている作業の中から見つかる場合があります。不動産会社にある業種固有の定型入力、物件登録(不動産)という「入力する」作業も、その1つです。
新着物件が重なる時期、登録は追いついていますか
業種固有の定型入力|新着物件が重なる時期の物件登録(不動産)を、在宅の1人が引き取る
不動産会社で業種固有の定型入力を担当している人は、新しく預かった物件の情報をポータルサイトや社内システムに登録する作業を、内見の対応や契約条件の交渉といった判断業務の合間に行っています。新着物件が重なる時期は登録する件数が増え、判断業務に追われて物件登録が後回しになることがあります。登録が遅れると、物件情報が公開されるタイミングが遅れ、問い合わせが入る機会を逃してしまうこともあります。担当者としても内見の対応や契約条件の交渉を優先したいところですが、物件登録にも一定の時間を取られています。物件登録だけを在宅の1人に切り出すと、担当者は内見の対応や契約条件の交渉に集中でき、登録の遅れも起きにくくなります。必要なのは文字入力・データ入力の力で、扱う内容は物件の間取りや設備といった公開前提の情報が中心のため機密度は低く、最初の1件として任せやすい業務です。
先ほどの場面にあるとおり、内見の対応や契約条件の交渉は担当者が担っている本来の仕事です。預かった物件の情報をシステムへ登録する作業は、その判断業務とは別の動きにあたります。同じ人が両方を担っているあいだ、登録作業は判断業務に押し出され続けます。
複数の掲載先がある登録も、同じ構図です
業種固有の定型入力|複数の掲載先がある物件登録(不動産)を、在宅の1人が引き取る
複数のポータルサイトに物件情報を登録している不動産会社の担当者は、掲載先ごとに入力の項目や書式が違う中で対応しており、掲載先の数が多い分だけ登録する件数も増えていきます。内見の対応や契約条件の交渉と重なると登録が後回しになり、掲載先によって情報の反映がずれてしまうこともあります。ずれが残ると、サイトによって古い情報のまま掲載され、問い合わせを受けた時に案内が食い違うこともあります。掲載先が増えるほど、物件を登録する作業そのものが重くなっていきます。物件登録をまとめて在宅の1人に任せると、担当者は内見の対応や契約条件の交渉に専念でき、登録も掲載先をまたいで整った状態でそろいます。必要なのは文字入力・データ入力の力で、扱う内容は物件の間取りや設備といった公開前提の情報が中心のため機密度は低く、まず任せてみるのに向いています。
掲載先が違っても、構図は同じです。内見の対応や契約条件の交渉という本来の仕事を担う人が登録も兼ねているあいだ、掲載先が増えるほど登録という作業そのものは重くなっていきます。
切り出せるのは「入力する」という1つの動きです
物件登録(不動産)という作業を分解すると、必要なのは文字入力・データ入力という基本のスキルです。扱う内容は物件の間取りや設備といった公開前提の情報が中心のため、機密度は低に分類されています。内見の対応や契約条件の交渉という判断は担当者の手元に残したまま、登録という動きだけを在宅の1人に渡す形です。この作業の説明には紙のやり取りやスキャン、電話、名刺交換、会議への出席は含まれていないため、在宅でも進められる作業に位置づけられます。在宅からは社内のシステムにつないで、登録を行います。
文字入力・データ入力を教えている訓練は、すでにあります
在宅の訓練をしている就労移行支援事業所7件の公開ページを確認したところ、文字入力・データ入力のスキルを教えるメニューは3事業所にあり、うち1事業所は在宅で受けられると明記されていました。メニュー名には、タイピング甲子園、パソコン入力作業訓練、個別学習(タイピング)、実務トレーニング(データ入力など)といった名前が並んでいます。教えているのは文字入力・データ入力というスキルであり、物件登録そのものを教えているわけではありません。この作業は、障害者向けを含む求人サイト7件(ハローワークインターネットサービスを含む)のうち1件の職種カテゴリと一致します。高齢・障害・求職者雇用支援機構の調査研究報告書は、職務をつくる方法の1つとして、職場にある定型反復的な作業を探し出し、切り出して再構成する「切り出し・再構成モデル」を挙げています。物件登録(不動産)は、この型に当てはまる作業です。
業種固有の定型入力にはこの後に任せられる作業も並んでいます
業種固有の定型入力には、物件登録(不動産)のほかにも、間取図の登録(不動産)が機密度は低で並んでおり、訓練メニューにもスキルが挙がっています。申請書の下書き(士業)は機密度が中で、要るスキルが会社によって違うため、今回は訓練の有無を判定していません。記録の転記(医療・介護)は機密度が高い一方、訓練メニューにはスキルが挙がっています。作業によって機密度と訓練の有無は違い、同じように切り出せるとは限りません。なお、「入力する」という同じ動きの作業は、部署をまたいで46あり、CMS入稿、Web・ブログの記事登録、キャンペーン登録、スキャンとPDF化、データ入力、マニュアルへの転記、仕訳の補助入力、修了証作成なども同じ動きに数えられます。
次にできること
このサイトの計算表(/keisan.html)では、任せたい作業に印を付け、1回あたりの分数と回数を自社の数字で入れると、1週間の合計時間が出ます。障害者のテレワーク雇用に関する無料相談窓口という、全国の採用担当者を対象にした厚生労働省の委託事業もあります。業務の選定から定着までの相談が最大5回、オーダーメイドの形で無料で受けられ、申し込みはフォームか電話、相談は対面(訪問)かオンラインで行われています。
物件登録(不動産)のデータ
| 部署 | 業種固有の定型入力 |
|---|---|
| 動き | 入力する |
| 機密度 | 低 |
| 要るスキル | 文字入力・データ入力 |
| 訓練にあるか | ⭕スキルが訓練に有る=3/7事業所(うち在宅可と明記 1事業所) |
| つながった訓練メニュー | 文字入力・データ入力←タイピング甲子園/文字入力・データ入力←パソコン入力作業訓練/文字入力・データ入力←個別学習(タイピング)/文字入力・データ入力←実務トレーニング(データ入力など) |
| 在宅の札 | 在宅作業可能 |
| 在宅の条件 | — |
| 在宅からつなぐ物 | 社内のシステム |
| 見る範囲 | — |
| 求人サイトでの出現 | 作業名が1/7サイトの職種カテゴリに一致 |
同じ業種固有の定型入力にある、ほかの作業
| 作業 | 動き | 機密度 | 訓練にあるか |
|---|---|---|---|
| 間取図の登録(不動産) | 入力する | 低 | ⭕スキルが訓練に有る=3/7事業所(うち在宅可と明記 1事業所) |
| 申請書の下書き(士業) | 入力する | 中 | ❓要るスキルがまだ決まっていない |
| 記録の転記(医療・介護) | 入力する | 高 | ⭕スキルが訓練に有る=3/7事業所(うち在宅可と明記 1事業所) |
公的な相談先
このサイトは一覧を並べるだけで、制度の可否は判断しません。実際に進めるときは、下の公的な窓口で確認してください。
| 窓口 | 対象 | できること | 申込の形 |
|---|---|---|---|
| 障害者のテレワーク雇用に関する無料相談窓口(企業向け・厚生労働省の委託事業) twp.mhlw.go.jp |
全国の採用担当者 | 業務の選定から定着までの相談。最大5回のオーダーメイド支援。無料 | 申込フォームまたは電話。相談は対面(相談員が訪問)かオンライン |
| 地域障害者職業センター(高齢・障害・求職者雇用支援機構) jeed.go.jp/location/chiiki/ |
事業主 | 障害者の雇用管理に関する相談・援助。大阪障害者職業センターは「サポートはすべて無料」と明記 | 最寄りのセンターに問い合わせ |
| ハローワーク | 事業主 | 職務内容の検討の助言。高齢・障害・求職者雇用支援機構の手引き「職務内容の選定」が相談先に挙げている | 窓口で相談 |
出典と調べた日
求人サイト7件と就労移行支援事業所7件の公開ページ(2026-09-19に確認・名前とURLはこのサイトについて)/職務をつくる3つのモデル=障害者職業総合センター調査研究報告書No.133(2026-09-21に確認)/相談先=各窓口の公開ページ(2026-09-21に確認)。
「—」や「訓練に無い」は、調べた公開ページに書かれていなかったという意味で、教えていない・その作業が無いという意味ではありません。
困りごとの原文=厚生労働省の委託事業「障害者のテレワーク雇用に関する無料相談窓口」(公開ページ)(2026-09-21に確認)。