障害者雇用の業務切り出し

人事担当者のための

受け入れる部署から出る声を、質問21件で6つに束ねる。束ごとに人事が見られる材料

1、「現場の負担」を1語で受け取らない

高齢・障害・求職者雇用支援機構(以下、機構)の「はじめての障害者雇用~事業主のためのQ&A~」は、職場で問題が起きたときの対処について、次のように書いています。

「職場で起こる問題は個別性が高く、一律の改善策はありません。」

(機構「はじめての障害者雇用~事業主のためのQ&A~」4(2)問題が起きたときの対処より。2026年11月5日に確認)

受け入れる部署から人事に届く声を「現場の負担」とひとまとめにすると、この文が言う個別性が見えなくなります。現場から出る声は、接し方の戸惑いのこともあれば、担当の押し付け合いのこともあります。

機構の事例リファレンスサービスには、雇ったあとの様子を、次のように書いた事例があります。サービス業・社員数8人の事例が、取組の背景に書いた課題です。

「配属後のフォローができずに現場任せになってしまっているという課題があった」

(機構「障害者雇用事例リファレンスサービス」より。2026年11月5日に確認)

このページは、人事担当者が受け入れ部署と話す前に、現場からどんな声が出るのかを、実際に書かれた質問の中身で6つの束に分けて見るためのページです。声の主は、受け入れる部署の同僚や管理職です。人事担当者が話す相手であって、このページが向いているのは、声を受け取る人事担当者の側です。

2、集め方と数え方

束の話に入る前に、数え方と限界を書きます。

1、もとの質問=Q&Aサイトの質問です。障害者雇用と事務の仕事に関する語で集めた1,611問のうち、質問者が会社側と読めたのが49問でした。そのうち、同僚と管理職が書いた質問が32問です。そこから、個別の指導・評価・配慮の扱いを問う11問は分けて、このページでは使いません。残った、受け入れる側の声として読めた21問(同僚20・管理職1)を使います。取得日は2026年9月22日です。

2、読んだ範囲=各質問の始めの部分だけで、全文ではありません。手元の質問の文は、途中で切れています。質問の続きや、回答に何が書かれていたかは、読んでいません。

3、束と資料の対応=当サイトが当てた物です。資料が束に答えていると、資料の側が言っているわけではありません。束ごとに並べる公的な資料は、当サイトが「この束と近い」と見立てて選んだ物です。

4、分け方=当サイトが中身を読んで、1問を1つの束にだけ入れました。2つにまたがる質問は、いちばん前に書かれている困りごとの束に入れています。別の人が分けると、束の分かれ方は変わります。

言えないこと=21問は、全体の割合を示しません。束の件数の多い少ないから、現場で多い悩みとは言えません。

3、6つの束の一覧

束件数
1、接し方と伝え方が分からない6
2、どんな人か知らされていない2
3、担当と指示の押し付け合い3
4、仕事の用意と面倒を見る負担3
5、なぜ雇うのか、会社の判断が分からない4
6、休みや働きぶりの受け止め方3
合計21

件数は件数です。割合ではなく、束の件数を比べて多い少ないを言うことはできません。各質問は、次の節で要旨だけを書きます。

4、束1 接し方と伝え方が分からない(6問)

質問の要旨は次の6つです。

見られる材料は、機構の上の文です。

「職場で起こる問題は個別性が高く、一律の改善策はありません。」

同じ回答は、職場で問題が起きたときの対処として、問題となる行動と障害のある社員が置かれている環境の情報を集めて原因を考えることが「改善につながる第一歩」だと書いています(機構Q&A 4(2)、2026年11月5日に確認)。接し方や伝え方について、「こう話せばよい」という型は、この資料にも、当サイトにもありません。

5、束2 どんな人か知らされていない(2問)

質問の要旨は次の2つです。

見られる材料は、機構の次の文です。

「社内で共有する内容や範囲(職場全体または配属部署のみなど)については、面接時や採用決定時において本人の同意のもとに確認しておくことが必要です。」

(機構「はじめての障害者雇用~事業主のためのQ&A~」3(4)採用決定後の取組より。2026年11月5日に確認)

機構の文は、共有の範囲を本人の同意のもとに確認する、というところまでです。何をどこまで知らせるかについて、このページは書きません。

6、束3 担当と指示の押し付け合い(3問)

質問の要旨は次の3つです。

見られる材料は、機構の次の文です。

「配属部署の主な支援担当者や管理者などが相談窓口となって、必要な相談や支援を行っていくことが望ましいでしょう。ただし、担当者だけに任せるのではなく、部署全員の理解のもとチームで支援する意識が重要です。」

同じ回答には、次の文もあります。

「効果的な体制を作るには、配属部署の担当者・人事担当部署・支援機関との連携がポイントです。」

(いずれも機構「はじめての障害者雇用~事業主のためのQ&A~」2(6)社内支援体制より。2026年11月5日に確認)

7、束4 仕事の用意と面倒を見る負担(3問)

質問の要旨は次の3つです。

見られる材料は、当サイトの作業の一覧です。在宅で切り出せる事務作業を並べたもので、次の探し方や量の見積もりのページがあります。

ただし、面倒を見る負担そのものに答える材料は、当サイトには無い、と書いておきます。上のページは、作業の探し方と量の見積もりを扱うもので、指導する人の負担を減らす方法は載せていません。

8、束5 なぜ雇うのか、会社の判断が分からない(4問)

質問の要旨は次の4つです。

見られる材料は、機構の次の文です。

「社内の状況を分析し、障害者雇用の目的を明確にした上で具体的に採用計画を検討し、社内の共通認識を得た上で進めることが必要です。」

(機構「はじめての障害者雇用~事業主のためのQ&A~」2(1)障害者雇用の計画(採用計画)より。2026年11月5日に確認)

もう1つは、当サイトの受け入れる部署に言われる4つの言葉と、人事が返せる材料です。部署へ返す材料は、そちらに並べています。

9、束6 休みや働きぶりの受け止め方(3問)

質問の要旨は次の3つです。

この束に答える材料は、当サイトには無い、と書きます。休みや働きぶりの扱いは、社内の決まりに関わるので、ここでは書きません。社内の決まりと、下の公的な窓口に確かめてください。

10、この束から分からないこと

6つの束から分からないことを、書いておきます。

11、自社でやる手順

次の順で進めることができます。

1、自社の現場から出ている声を、書き出します。

2、書き出した声を、6つの束に分けます。

3、どの束にも入らない声は、入らないまま残します。無理に束へ入れません。

4、材料のある束は、上の資料を見ます。束4の面倒を見る負担と、束6は、当サイトに材料が無いので、社内の決まりと公的な窓口に確かめます。

5、部署へ返す材料は、受け入れる部署に言われる4つの言葉と、人事が返せる材料を開きます。

6、必要なら、下の公的な窓口に相談します。

機構の2(1)には、「社内の共通認識を得た上で進める」とあります。書き出した声の一覧は、社内で話し合うときの材料になります。また、機構の2(6)は、配属部署の担当者・人事担当部署・支援機関との連携を挙げています。

12、公的な相談先

厚生労働省の委託事業の無料相談窓口(企業向け)のよくある質問には、次のように書かれています(2026年11月5日に確認)。

終了期限があります。使うかどうかを考える場合は、窓口のページで最新の案内を確かめてください。

13、次に見るページ

14、出典と調べた日

1、高齢・障害・求職者雇用支援機構「はじめての障害者雇用~事業主のためのQ&A~」4(2)問題が起きたときの対処 https://www.jeed.go.jp/disability/data/handbook/q2k4vk000003lx83.html 2026年11月5日に確認

2、同 3(4)採用決定後の取組 https://www.jeed.go.jp/disability/data/handbook/q2k4vk000003kszb.html 2026年11月5日に確認

3、同 2(6)社内支援体制 https://www.jeed.go.jp/disability/data/handbook/q2k4vk000003krmk.html 2026年11月5日に確認

4、同 2(1)障害者雇用の計画(採用計画) https://www.jeed.go.jp/disability/data/handbook/q2k4vk000003koma.html 2026年11月5日に確認

5、高齢・障害・求職者雇用支援機構「障害者雇用事例リファレンスサービス」(サービス業・社員数8人の事例) https://www.ref.jeed.go.jp/2023/2023505.html 2026年11月5日に確認

6、厚生労働省の委託事業「障害者のテレワーク雇用に関する無料相談窓口(企業向け)」 https://twp.mhlw.go.jp/ 2026年11月5日に確認

7、Q&Aサイトの質問(2026年9月22日に取得)

8、当サイトの作業の一覧と各ページ 2026年11月5日に確認